FOTIは昨年度に引き続き、東大のカブリ IPMU(カブリ数物連携宇宙研究機構)とカリフォルニア大学バークレー校のBCTP(バークレー理論物理学センター)の共同研究に1万ドルの研究助成金を授与しました。この研究助成の主たる目的はバークレーと東大の若手研究者(即ち大学院生やポスドク)の国際交流経験を促進することにあります。カブリIPMUの学生達は素粒子理論物理学の幅広い分野で活気あるバークレーの研究環境に触れることができます。若手の研究者にとって、研究と文化の両面でこのような体験を持つことはグローバルな研究組織の中で彼等のキャリアを伸ばしていく上できわめて重要です。特に、東大大学院生にとり、この交換プログラムは貴重な機会になります。
研究目標の観点では、BCTPとカブリ-IPMUは次の四つの主要分野で研究対象を共有しています:1)大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使いヒッグス(Higgs)や新しい物理を探索すること、2) 大規模な天文測量における大規模構造とダークエネルギーの研究、3)地下実験でのダークマターの研究、4)弦理論(string theory)に基づく統一理論と新しい数学を築くこと。双方の研究機関では客員研究員と受け入れ側の研究員を彼等の興味の類似性に基づいてマッチさせ、関連あるセミナーや講義などに出席すること勧めています。
FOTIの支援により、カブリIPMUの東大生はバークレーでのコースに一学期にわたり出席することも可能になります。長期滞在により、より大きな共同研究の成果が得られることもわかりました。これらの共同研究の一つはすでに極めて重要な論文の発表に繋がりました。長期滞在が交換プログラムをより有意義で効果的にすることが判明したので、カブリIPMUは今年も同様な方針をとる計画です。
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