安田講堂が生まれ変わりました!

Yasuda

©Shigeo Ogawa

YasudaTour2平成25年度から平成26年度にかけて行われてきた東京大学安田講堂の全面改修が完了しました。今回の改修工事では、講堂の耐震化、防災機能の強化及びバリアフリーへの対応等を行いました。外観の変更はありませんが、安心・円滑に学内行事等が挙行できるよう配慮されています。

YasudaTour安田講堂は、内田祥三氏、岸田日出刀氏の設計による講堂で、東京大学のシンボルである中心的な建築物です。安田講堂と名付けられているのは、安田財閥の創始者安田善次郎氏の寄附により建設されたことによります。大正14年7月の竣工以来、昭和43年から同44年にかけての東大紛争、その後の長期間にわたる閉鎖、平成2年の大規模な改修工事、同3年からの卒業式再開、同8年の登録有形文化財への登録を経てきた安田講堂ですが、同23年の東日本大震災では軽微な被害を受けました。耐震改修をきっかけにスタートした改修工事ですが、学内での議論を重ね、建設当初のオリジナルの計画案に立ち返り、歴史と伝統を継承することも重んじた大掛かりな工事となりました。

東京大学基金では安田講堂改修プロジェクトを立ち上げ、改修工事へのご支援を広くお願いしましたところ、3月末現在、2,198件、301,422,668円もの大きなご支援を賜ることができました。

改修工事が終了し、翌週に学位記授与式および卒業式を控えた3月20日、安田講堂改修プロジェクトにご支援いただいた寄附者および東京大学基金貢献会員以上の皆様を対象に安田講堂特別自由見学会を開催し、2,000名に近い方々にご参加いただきました。

YasudaTour3特別自由見学会では、講堂1階部分(建物3階部分)および講堂2階部分(建物4階部分)を開放し、ご家族やご友人とお写真を撮られたり、改修工事担当者の説明を熱心にお聞きになられたりと、皆様には新しくなった安田講堂をたっぷりと堪能していただきました。同時に、安田講堂改修プロジェクトの寄附特典である椅子プレートやプロジェクト特設寄附者銘板をはじめ、伊藤国際学術センターに一時的に掲示してありこのたび無事講堂1階への移設が完了した東京大学基金銘板もご覧いただきました。

たくさんの方々にご支援いただき、安田講堂改修プロジェクトの寄附特典である椅子プレートは、講堂1階席、2階席ともに2015年3月31日をもちまして予定数に達しました。ご支援いただいた皆様には厚く御礼申し上げます。

執筆者:東大渉外本部 手塚安澄係長


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