東大友の会、 ニューカマー・ウエルカム・ランチを同窓会と共催

2016年秋に ニューヨーク及びシカゴで ニューカマー・ウエルカム・ランチが地域同窓会と東大友の会の共催の下に開催されました。ランチの目的は最近到着した留学生ができるだけ早く米国での生活に適応し、米国生活をエンジョイできるようにしようということで、新来の留学生とアメリカ生活の長い卒業生との間で活発な意見交換がありました。 東大友の会は、将来のグローバルリーダーの育成を目指しており、これからも東大同窓会と協力する機会を色々と作っていく予定です。

10月9日(日)にはさつき会アメリカの主催により、ニューヨーク地域の卒業生が大学近くのパンアジア料理店で集まり、コロンビア大学に留学中の東大の現役学生、卒業生 15人ほどと歓談しました。さつき会アメリカ幹事である山下さんが、歓迎の挨拶をした後、それぞれの参加者から専門、 コロンビア大へ応募した理由、将来への抱負、趣味などについて自己紹介がありました。学生の専攻は、建築、コンピューターサイエンス、教授、生物学、映画制作などさまざまで、修士課程の学生が多数いました。

ランチを食べながら活発な話し合いがありました。寮生活の難しさ、楽しさ、莫大な量の宿題をどうこなしていくか、英語のバリアーなど共通の話題は尽きません。また、アメリカの大学教育は貴重であるが莫大な費用がかかることについては全員の意見が一致しましたが、すでに東大を卒業した学生でも応募できる米国伊藤財団—東大友の会奨学金制度には高い関心が集まりました。

2時間以上のランチの後、まだ話し足りない多くの学生が近くのコーヒーショップに移動して議論を続けましたが、土曜日であるにもかかわらず図書館に向かった人も何人かありました。

米国伊藤財団—東大友の会の今年度奨学生の3人もランチに参加していて、その一人はNYの大学院で世界中から集まった学生たちと刺激しあいながら学んでいる様子を話し、「アメリカに来たはじめは友人、身寄りがない中、東大友の会の存在が経済的だけでなく、精神的な支えになっている」と述べました。

10月16日には、イリノイ州エバンストンで、シカゴ赤門会主催、東大友の会による後援で、ウエルカム・ランチが開催されました。ノースウエスタン在学の留学生、研究員、教授に加えて、イリノイ大— 東京大学との大学間交流プログラムに在籍する東大学部生二人もイリノイ大学(アーバナ/シャンパン)から参加しました。そのうちの一人(日下部さん、国際関係論専攻)は米国伊藤財団—東大友の会奨学生でした。

森繁シカゴ赤門会会長は、不動産会社のデベロッパーですが、ハーバード大学ビジネススクールで勉強された経験をお持ちです。「ビジネススクールにおける成績評価の大部分はどれだけ授業に参加するかに基づいていたので、学生には授業で発言しないという選択肢はありませんでした。初めは手を挙げて発言するのには抵抗がありましたが、最終的には自分の意見を発表するのに慣れました」と語り、学生を励まされました。東大で客員教授をされたことのあるノースウエスタン大の歴史学教授のローラ・ハイン博士は「日本とアメリカの大学での授業のやり方は確かに違いますね」と相槌を打たれました。

11月12日には、シカゴ大学と自然科学博物館の近くのタイ料理レストランで、シカゴ赤門会主催、東大友の会後援のウエルカム・ランチが催されました。シカゴ大に留学中の東大卒業生の他に、シカゴ大大学院生のパライドさんも出席しました。パライドさんは数ヶ月前にシカゴ大—東大交換プログラムに参加しており、彼の流暢な日本語と近代仏教の広範な知識に参加者が強い印象を受けました。参加者には、シカゴ大の化学、天文学・天文物理学の名誉教授である岡武史教授、奥様と先生の元教え子2人が含まれていました。

ワインでウエルカム・トーストをしたあと、全員が自己紹介をし、シカゴ・カブス ・ワールドシリーズ優勝、大統領選挙、アメリカの大学で日本人学生が激減している現状、箱根駅伝への東大生の参加など、多岐にわたるトピックスで盛り上がり、世代を超えた楽しいランチになりました。学生の一人は、「米国で何十年にわたり仕事をされてきた先輩との意見の交換は思いがけず楽しく、また学ぶことが多くありました」と語っています。

大迫政子 さつき会アメリカ・東大友の会


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