「Go Global 東大留学フェア2017」駒場キャンパスで開催

4月15日 (土)、駒場キャンパスにおいて「Go Global 東大留学フェア2017」が開催された。留学フェアは、東大の学生に海外留学・異文化体験の意義や重要性を伝えることで海外留学を早期に動機づけ、学部の早い段階で海外留学を計画できるよう支援することを目的としている。2011年以降毎年開催され、今年で7回目の開催となる。

出席者は2015年がおよそ300名、昨年が450名だったのに対して今年は300余名だった。園田副学長挨拶、㈱DISCOの Global事業企画部 吉田麻衣子氏の講演に続き、国際部から詳細な東大留学制度の紹介があり、さらに「先輩が語る留学説明会(サマープログラム)」も開催された。

<園田副学長挨拶>

4月から副学長に昇進された国際本部の園田茂人 情報学環教授の開会挨拶は、例年より長く、実があった。園田副学長からのメッセージは以下のとおり。

「数年前十年前まで東大は留学に熱心でなかった。大学の怠慢である。しかし欧米の研究を和訳することで、日本語で最高の教育をすることができたから、大手を振って怠慢できた。しかしここ数年で環境が激変した。アジアが台頭し経済の力学が変わった。経済の国際化の結果、従来の形では仕事ができなくなった。

つい先刻UCBから電話があり、UCBから東大への留学生を15名引き受けて欲しいと依頼され快諾した。国際化が進み、世界の大学はネットワーク化を競う。学生諸君、ぼやぼやしていてはいけない。出来るだけ早く自身を国際化せよ。」

<㈱DISCOの Global事業企画部 吉田麻衣子氏による講演「留学と就職」>

㈱DISCOは日本人留学生の就職希望者と、日本企業のマッチングを主催したボストンフォラムで有名になった。今ではボストンの他に、サンフランシスコ、ロサンゼルスなど5か国8地域に拡大し、バイリンガルの日本人だけでなく、外国人の日本留学生にまで手を広げている。吉田氏講演のサマリーは以下のとおり。

日本経済は頭打ち、世界特にアジアで商売しないと伸長は望めない。アジアは多言語だが、絞り込むなら英語が共通語。しかし企業が求めるのは、英語力は当然として、①『国内外を問わず、どんな環境でも同じ能力を発揮できる人』であり、②留学で鍛えられた『異なる環境で困難に遭遇しても乗り越えられるバイタリティ、ストレス耐性』、③リーダーシップ、コミュニケーション能力(折衝力など)、問題解決力である。

留学で英語が上手くなるのは当然で企業では評価されない。評価されるのは、どのようにPlan-Do-Seeをして上手くなったか、その経験が企業での問題解決に再現できるかである。『語学バカ』は評価されない。バイタリティの実績が評価される。

[個別留学相談会]
当日12時半から5時30分まで、駒場コミュニケーション・プラザで、ブース形式による個別相談会が行われた。十数か所のブースが置かれ、その1つがFUTIであった。半日の間に300名の学生および親が会場に相談に訪れた。FUTIのブースに立ち寄ったのは47名で、昨年50名だったのと横這いだったが、違ったのが男女比だった。昨年は半分以上が女子学生だったが、今年は女子は9名に留まった。そもそも留学フェア参加者に女子が少なかった。

FUTIのブースは、今回も渉外本部の佐藤氏(向かって左)と、伊藤氏がFUTI年次報告書と、FUTI奨学金、米国伊藤財団—FUTI奨学金説明資料を使って対応してくれた。FUTIブースを訪れる学生は、漠然と米国に興味があって調査勉強に来た人から、具体的な留学計画を持って相談に来た人までレベルは様々であった。

注:このレポートは、説明会に参加したFUTI関係者提供の情報に基づいてFUTIスタッフが執筆。


ニューズレター第17号の記事: