米国民に恩返し: 松下重悳博士、母校Illinois大学から、卓越卒業生賞を受賞

去る10月に、FUTI理事を務める 松下重悳博士は、母校Illinois大学コンピュータ科学学科から、卓越卒業生賞を受賞されました。 4年前には、同校電気工学科から同じ賞を受けています。松下氏は情報処理学会が選んだ「日本のコンピュータパイオニア」の1人です。

松下氏は東京大学電気工学科を1959年に学士で卒業し、コンピュータの設計技術者として東芝に就職しました。当時学部レベルではコンピュータ科学は教えられておらず、大学院に進むことを奨励され希望もしていましたが、経済的理由で辞退せざるを得ませんでした。第二次大戦後の日本ではまだ誰もが貧しく、東芝の初任給ですら、月に12,500円でした。しかし松下氏は、日本では進学はできないものの、米国では働きながら勉強できる制度があることを偶然発見しました。幸いIllinois大の有名なDigital Computer研究所から月$200の有給助手のポストの提供を受け、同大電気工学科の修士課程で初めてコンピュータ科学を勉強することができました。Digital Computer 研究所からコンピュータ科学学科が出来る以前のことです。 1962-3年の1年間、東芝を休職し、その間に修士の最低必要条件を満たしました。上院議員Fulbright氏が創設したFulbright奨学金からも支援を得ました。全て米国の金で勉学させて貰ったことで、米国と米国民に対して大変恩義を感じたし、今も感じていると氏は述べています。これが無ければコンピュータ科学を学ぶことは全く不可能でしたから。

ずっと後の1990年代に氏は、Silicon Valleyの新興起業会社で働きました。5年後の1999年に、同社のStock Optionを氏の観点から見てかなりの金額に転換することができました。再びこれも米国の投資家からの米国の金でした。氏が大変貧しかった時に受けた善意に対して、米国と米国民にお返しをすべきだと氏は考え、コンピュータ科学学科の故室賀三郎教授と共にSaburo Muroga Endowed Fellowshipの基金を設立しました。Fellowshipは今日まで20年続いています。学科へのこの貢献などが高く評価されて受賞となりました。氏はその他にも、Stanford大学、東京大学、東京の奨学基金杉山報公会に寄付をして感謝を表しました。

氏は今も米国と米国民に恩義を感じており、引き続きFUTIでは理事兼奨学金委員会委員長として、両国間のより良い交流に貢献しています。具体的には、東京大学に留学を希望する米国の大学生、そして米国に留学を希望する東京大学の学生に奨学金を受賞する仕事をしています。

松下氏は次のように言っています。「卓越卒業生賞は多くの賞の中の1つであり、それ自体はFUTI Newsで取り上げる価値は必ずしもありません。勿論個人的には大変名誉なことです。4年前には米企業との協力を進め産業に貢献したことなどで表彰され、今回は米国への感謝と報恩の為に20年前に設立し、今でも続いているFellowshipで賞を頂きました。これに加え、FUTI を通して現在も引き続き感謝と報恩の活動を行っています。FUTIがやっているように、奨学金で上手に若者に投資すれば、長い目では結果が出るという点はFUTI Newsで留意する価値があるでしょう。」

https://ece.illinois.edu/alumni/awards/awardee/15-Matsushita

https://cs.illinois.edu/about-us/awards/alumni-awards/top-alumni-and-faculty-honored-their-achievements