10月1日(土)、ミッドタウンの東京大学ニューヨークオフィスにて「東大友の会感謝の集い」と題した、2016年度活動報告会が行われ、FUTIをご支援くださっている方々及びFUTI関係者が出席しました。
山田雅章理事長の開会の辞に続いて、松下重悳理事が東大友の会の活動報告を行いました。FUTIの研究助成金と奨学金は国際的なリーダーを目指す研究者、学生たちに付与されていますが、活動報告ではその理念が改めて確認されました。
国際化がこれまで以上に重要となる中、東大生がアメリカなど国外のサマープログラム等に積極的に参加していないことが憂慮されていますが、FUTIが支援した学生たちからは、語学や文化の違いといった障害を乗り越えて仲間を得たり成長したりすることができたという声が聞かれています。松下理事は、留学を希望する学生を支援できるようにもっと頑張りたい、と前向きな言葉で報告を締め括りました。
さらに、田村史子理事から東大友の会会計・財務報告として、FUTIの資金の流れについて説明がありました。詳しい報告は、こちらのページからご覧頂けます。
その後、感謝の集いに参加したFUTI奨学金受賞者の古澤えりさん、山下綾子さん、後藤美波さんが、それぞれの学校生活の様子を報告し、サポーターの方々への感謝の辞を述べました。3名とも「ニューヨークの大学院で世界各国から来た学生たちと刺激し合いながら学んでいる」「アメリカに親戚等の身寄りがない中、FUTIの存在が経済的だけでなく精神的な支えになっている」と話しました。それを受け、桑間雄一郎理事は苦学生だった自らの身の上に触れた上で、「自分と同じように、現在苦労しながら勉学を進めている学生を支えることでより良い世界の発展に寄与したい」「参加学生が成果を出し、それを見た後輩が『これなら自分も』と挑戦していく、そのような好循環が生まれることが理想です」と感想を述べました。
最後に、古谷研東大理事・副学長がUTokyo Vision 2020 (東京大学ビジョン 2020)と題された、東大の現状・グローバル化の試みについてのプレゼンを行いました。「東京大学ビジョン 2020」とは、2020年度に至る五神真総長の在任期間における行動指針です。「研究」・「教育」・「社会連携」・「運営」の4つのビジョンを柱に、それを実現するためのアクションを示し、東大が「知の協創の世界拠点」としての使命を担うために取り組んでいこうという内容です。詳細はこちらのページからご覧いただけます。
FUTIの活動に関わる動きとして、現在、東大では4ターム制の導入、アメリカの大学との授業料を抑えたままの交換留学制度の整備、FUTIによる学生支援等、東大生が東京と国外を行き来しながら世界規模の視野を身につけられるための試みを進めています。東大の本格的な国際化は始まったばかりですが、古谷理事・副学長は「大学本部だけでなく、学生の努力、またOB/OGの方々の支えがあれば、より一層東大の競争力が増していくでしょう」と述べました。