理事・諮問委員会の合同年次総会開催される

日時:2017年10月1日(日)、正午-午後5時

出席者:【理事】山田雅章 桑間雄一郎 桜井信子 浜田浩一 松木則夫 松下重悳(7名)

【諮問委員】尾島巌 唐崎健二(via telecommunication) 小林久志 鈴木由里子 K.Y. Tung Geeta Mehta(5名)

【事務局】 大迫政子(1名)

東大友の会(FUTI)理事・諮問委員会の合同年次総会が2017年10月1日(日)の正午より東大ニューヨークオフィスで開催された。山田雅章理事長の挨拶に引き続き、松木則夫氏(東大理事・副学長)、唐崎健二氏(サンフランシスコ赤門会会長)、鈴木由里子(さつき会アメリカ主幹事)が紹介された。大迫政子総務担当(Acting)が2016年10月1日と2017年4月23日に行なわれた理事会の議事録の原案を提出し理事会の承認を得た。

  • 東大の現状

松木則夫東大理事・副学長は、東京大学の現状と課題について次のように説明した。

(1)大学が創立140周年を迎えた(2)最近 「指定国立大学」に指名された(3)Times Higher Education Rankingで46位に下落した(4)2017年7月の大学図書館別館が完成, など。さらに松木氏は、五神総長が語られているように『より良い人類社会を創るためには、培ってきた知を社会に役立つ価値創造につなげ、日本を成長させる駆動力を生み出すことが必要』と強調した。 (スライド「東京大学の最近の動向」を参照)。

  • 財務報告

桑間雄一郎財務担当理事は2016/17会計年度の財務結果を報告した。 分析の要約は下記の通りになる。

収入は2014/15会計年度の11.7万ドル及び2015/16会計年度の31.8万ドルに比較して本年度は19.9万ドルであった。主な理由はFUTI の事情による米国伊藤財団からの寄付の減少。

収入の内訳は以下の通り。

  • 米国伊藤財団からの11万ドルの寄付
  • シンテック信託資金からの収入3.5万ドル
  • 一般からの寄付:3.4万ドル

支出の内訳は以下の通り。

  • サマー・グローバルリーダーシップ奨学金:6.1万ドル
  • 二大学へのグラント:1.85万ドル
  • 米国伊藤財団—FUTI プログラムの奨学金:13.8万ドル

東大友の会の運転準備金は十分であり、23万ドルに上る。現在の、年間予算に対する業務準備金の割合は100%で、一般的に推奨されている50~100%の範囲内にある。

桑間財務担当理事は、「過去数年、大口を除く東大卒業生からの寄付はほとんど変化なく、フラットである」と述べた。

財務報告と分析は理事会の承認を得た。

  • 奨学金プログラムについて

松下氏は、FUTIの米国伊藤財団からの寄付要請に関してPublic Support Ratioの観点から説明した。FUTIが取ることのできるいくつかの選択肢について議論した後、理事会は以下の結論に同意した。

1)理事会は、Public Support Ratioに関連してFUTIの財務計画を毎年見直し、財団への寄付要請の金額について結論を出す。 2)Public Support Ratio比率をできるだけ長く1/3以上に保つよう努力。(3)一般寄付者 (general public)からの寄付を増やすための努力をすることにより、比率を徐々に向上させることが望ましい。

  • FUTI 研究助成金

山田雅章理事長・大学担当理事から、2017年度のFUTI研究助成金について、コロンビア―東大合同講義プログラムをFUTI研究助成金で支援した、さらに、 山川健二郎メモリアル講演会シリーズに参加する学者を支援するために東大-イェールイニシャアチブに7,000ドルのトラベル・グラントを付与したと報告があった。

  • FUTIの運用上の課題と新しい方向性

山田氏は、「2017年には30もの奨学金を授与し、FUTIは’成長にともなう痛み“を経験しており、若干の調整が必要である」とまず述べて、運用上の課題のディスカッションに入った。

  • 財務理事の機能と関連事項

FUTIの業務の規模と複雑さが増したことを考慮し、理事会はMs. Amy Iwazumiに書類保管および記録業務の一部を依頼することを決定した。桑名財務理事は引き続きその他の財務に関する作業を継続します。 さらに、桜井理事は 寄付者への感謝状を書く作業で桑間理事をサポートする予定。

  • 会計事務所

山田氏は、9月上旬にFUTIスタッフ数名が2つの会計事務所を訪問し会合を持ったと報告した。 非営利会計分野での専門知識の深さ、顧客サービスの質、およびコストに関して、これらのまた別な会計事務所を評価中で、近日中にどの事務所と契約するか決定の予定と語った。

  • 「米国伊藤財団—FUTI育英奨学金プログラム」の提案

既存の米国伊藤財団—FUTI奨学金プログラムの一部として「米国伊藤財団—FUTI育英奨学金プログラム」(仮称)の設立が松下氏より提案され、理事会の承認を得た。内容は以下の通り。

応募資格:東大または東大以外の日本の大学に在学中に、米国の大学の学部または修士課程に1学期(Semester)以上留学の場合。または日本の大学の学部卒業見込みで、米国の大学の修士/博士課程に進む場合。上記に準じる場合で、FUTIが応募を予め承認した場合。

学業成績、英語能力に関しては就学に充分であることが確認できれば、以降の評価には加割わらない。代わりに、以下の選択基準を重要視。

  1. 将来日本社会への貢献見込み大。
  2. 留学への熱意は高いが、その実現には経済的に奨学金の必要性大。
  3. 今迄あまり留学経験・海外生活に恵まれなかった人を優先。
  4. 活発な課外活動の結果、学業・英語の時間制約があった人を歓迎。
  5. 面接必須。
  • 諮問委員会からの報告

諮問委員会委員長の小林久志氏は、 「唐崎建二、鈴木由利子両氏を諮問委員会の新メンバーとしてお迎えすることが出来大変嬉しく思います。 両氏が代表する桑港赤門会やさつき会アメリカの皆様に「東大友の会」の活動やニーズをより深く理解していただく切掛けになると思います。米国内の他の東大卒業生グループの会長・理事長の方々にも諮問委員会へのご参加を望んでおります」と語った。

  • その他、一般事項

コミュニケーション委員会(またはワーキンググループ)の設立について議論がなされた。理事会は、おおむねそのようなグループの設立に賛成であったが、その正式名称、責任の範囲、およびFUTI内の誰に対して報告義務があるかは未定である。

2018年度理事会は、2018年9月下旬または10月初旬に開催される予定。

  • 理事、役員、諮問委員とスカラシップ委員などの立候補と任命

総会役員選挙の結果を受けて、改めてFUTIの代表理事を選定する為に、役員の互選を行ったところ、出席理事からの立候補・推薦があり、慎重に協議した結果、全員一致をもって次の通りとなった。

なお、被選定者は全員就任を承諾した。

理事長・大学担当理事
山田雅章

副理事長・財務担当理事
桑間雄一郎

総務担当(Acting)
大迫政子

理事
伊藤澄子
浜田宏一
松木則夫
松下重悳
桜井信子

名誉理事長
小林久志

諮問委員長
小林久志

諮問委員
岡本康夫
ギータ・メータ
岸岡駿一郎
コー・ヤン・タン(董 克勇)
尾島巌
河本雄
唐崎健二
鈴木由里子

スカラシップ委員長
松下重悳

スカラシップ委員
大迫政子
尾島厳
小林久志
桜井信子
山田雅章

事務局長
大迫政子


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