江川雅子理事を囲んで:東大の国際化推進-現状と課題

2011年9月20日、東京大学理事である江川雅子博士を囲んで、「東大の国際化推進-現状と課題」というテーマでのディナー・ディスカッションが、東大留学生(外国人)卒業生グループ主催によりマンハッタンで開催されました。会場では、コロンビア大学教授 Dr. Ling Hoe(工博93)の司会のもとに、江川理事が東京大学の国際化推進に関する現状、目標、アクションプランなどについて、卒業生等の関係者に向けて講演されました。

 

  • 2020年までの間に外国人学生の割合を現在の10%から20%へ、外国人教師の割合を現在の7%から12%へと、それぞれ引き上げることを目標とする。
  • 2010年より、カナダの大学二校を皮切りに、全学規模の交換留学制度を開始した。これまでは、教養学部を対象とするアイコムのような、学部単位の交換プログラムは存在したものの、全学規模の交換留学プログラムは本件が初の試みとなる。
  • 外国人学部学生を対象として英語での講義を行う “PEAK” というプログラムが2012年10月から開始される予定である。

講演につづくQ&Aでは、20余名の参加者による活発な議論が繰り広げられました。「なぜ現在の日本の若い世代は内向きなのだろうか?」、「日本の雇用慣行では、一年間留学することで就職がその分遅れた場合、入社時期が一年間遅れることになりハンディがあると聞くが、日本の大企業は海外経験のある学生を積極的に採用する方針を打ち出したりしないのだろうか?」、「東京大学が国際的な競争力を維持するためには、海外からオファーがあるような学者には同じレベルの待遇を用意する必要があると思われるが、大学側はどのように考えているのか?」などの質問が議論されるとともに、「グローバル企業でのインターンシップの機会を増やしてはどうか?」との提案がなされるなど、2時間に及んだ今回のセミナーは大変な盛会となりました。

なお、本講演にかかる会費収入は、FUTIのスカラシップファンドに全額寄附されました。今後も東京大学卒業生にとって関心の高いテーマを中心に、年に3~4回程セミナーが開催される予定です。

日時: 2011 年9 月20 日(火)午後7 時~

場所:Mid-Manhattan, NYC

講師:江川雅子博士 (東京大学理事)

司会:Ling Hoe 博士(コロンビア大学教授)

主催:Todai Ryuugakusei Alumni Program Committee

夕食スポンサー:Krishen & Geeta Mehta, 櫻井本篤&信子

後援:Friends of UTokyo, Inc.


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