中長期留学のための奨学金

*** 2024年応募情報更新済み ***

中長期留学のための奨学金

米国の大学に1学期(Semester)以上または2クオーター以上の中長期留学を希望する東大生・東大卒業生・(IF育英奨学金は日本の大学生)を対象とした、最長2年間(但し2年目は改めて応募・選考)、最大年額50千ドルの給付型の奨学金です。「米国伊藤財団-FUTI奨学金」(IF育英奨学金を含む)と「周顺圭・周滝沢愛子 奨学金」と「FUTI奨学金」がありますが、応募受付・採択基準・採択・支給は全て同一手続きでFUTIが行います。それぞれの奨学金に相応しい方を採択し、FUTIから奨学金の名称をお知らせします。

運営を担当するFUTIは米国New York州のNPOで、東大卒業者のVolunteer活動と多数の個人寄付で支えられている関係で、①米国、②東大(「IF育英奨学金」以外)が活動範囲です。

中長期留学のための奨学金

応募資格

1. 東大在学中に、米国の大学に1学期(Semester)以上留学の場合。
2. または東大の学部または大学院を卒業/修了見込みで、米国の大学で上位の学位を取得する場合。
3. または東大を卒業/修了した後に就学を離れ 、または他大学に就学した後に、米国の大学に留学する場合。
4. 但し4年制未満の学部は対象外。

応募締切

留学年の2月末日。推薦状の締切も同時。

選考

次の項目で選考します。

1. エッセイに書かれている留学の目的(将来日本社会への貢献)、熱意、実現性
2. 学業成績
3. 英語成績(有効なTOEFL/IELTS/TOEICの証明書のコピーが必要)。中長期留学のための奨学金の2年目の応募者の場合は1年目の応募資料に使った英語の標準テスト成績でもよい。
4. CV(Curriculum Vitae、履歴書)に表現されているリーダーシップと積極性。CVのサンプルは参照できます。書式指定はありません。
5. 推薦状2通(但し東大USTEPで留学の場合と、2年目の応募の場合は1通)

これらを均等に総合的に評価して選考します。必要に応じて面接させて頂きます。

やむを得ざる正当な理由で、学業成績・英語成績の記載が不備の場合は、FUTIが推定し、理由により推定値の70-100%を使用します。

日本国籍以外の方にご注意:当奨学金は国籍に関わらず応募できますが、日本社会への貢献の期待がエッセイの留学目的の評価尺度の1つになっていますのでご注意下さい。

最終結果は4月末までにお報せします。

予定人数

数名乃至十名程度

奨学金の金額

応募書類記入の必要費用を参照し、少数名の全額支援(年額$50,000以内)、または(全額支援をご希望でも)部分支援。

IF育英奨学金

応募資格

1. 東大または東大以外の日本の大学に在学中に、米国の大学の学部または修士課程に1学期(Semester)以上留学の場合。
2. または日本の大学の学部卒業見込みで、米国の大学の修士/博士課程に進む場合。
3. 上記に準じる場合で、FUTIが応募を予め承認した場合。
4. 但し4年制未満の学部は対象外。

応募締切

留学年の2月末日。推薦状の締切も同時。

選考

1. エッセイに書かれている留学の目的(将来日本社会への貢献)、熱意、実現性
2. 学業成績
3. 英語成績(有効なTOEFL/IELTS/TOEICの証明書のコピーが必要)
4. CVに表現されているリーダーシップと積極性。CVのサンプルは参照できます。書式指定はありません。
5. 推薦状2通(但し東大USTEPで留学の場合と、2年目の応募の場合は1通)

(2)(3)は就学に充分であることが確認できれば(確認のために成績提出は必要)、以降の評価には加えません。代わりに、

1. 将来日本社会への貢献見込み大。
2. 留学への熱意は高いが、その実現には経済的に奨学金の必要性大。
3. 今迄あまり留学経験・海外生活に恵まれなかった方を優先。
4. 活発な課外活動(遊び以外で)の結果、学業・英語の時間制約があった方を歓迎。
5. 必ず面接させて頂きます。

これら各項を重視します。エッセイとCV(Curriculum Vitae、履歴書)で充分表現して下さい。

最終結果は4月末までにお報せします。

予定人数

1名程度

奨学金の金額

応募書類記入の必要費用を参照し、少数名の全額支援(年額$50,000以内)、または(全額支援をご希望でも)部分支援($10,000~$20,000)。但し奨学金が或る金額以下の場合は留学できない(しない)という最小金額があれば応募時に明示して下さい。

FAQをご覧になった上でまだご質問がありましたらこちらの連絡フォームまでお願いします。

奨学金問い合わせフォーム

奨学金の対象

1. 1学期(one semester 又は two quarters)以上の期間の米国大学への留学を目指す、人文学、社会科学、自然科学、生命科学、工学など全ての学術分野の学部生と大学院生と卒業生(IF育奨学金の場合は、学部・修士生と学部・修士卒業見込みのみ)。但し4年制未満の学部は対象外。

具体例としては、

A. 東大在学中に、米国大学の1学期(Semester)または2学期程度の期間留学して国際経験・見識を積み、年次を遅らせることなく、または1年程度遅らせて東大で学位を取得することを目指す学生。

B. 東大を卒業/修了見込みで、卒業/修了後に上位の学位を米国大学で取得することを目指す学生。米国大学の多くは夏季にも単位が取得でき、2~3学期で修士取得が可能な場合があるので、修士終了後に年次を遅らせることなく日本で就職・進学が可能な場合が少なくありません。但し米国でPhD課程を目指す学生は次の点に注意して下さい。(1)ほとんどの米国の大学の研究者養成を目指す「研究科」ではPhD課程の学生をGRE、学部での成績、研究経験等の評価を基準として学部から採用します。また、修士課程と博士課程との二段階ではなく、始めからPhD課程一貫構造です。東大の修士課程修了から米国のPhD課程に入った場合でも、米大では大学院の授業と資格試験をやり直す必要があり、順調にPhD取得に進んだとしても5年前後掛かります。(2)東大の修士課程修了から米大の必ずしも博士課程に接続していない修士課程(たとえば職業人養成を意図した修士プログラム)に入り直し、頭角を顕してPhD課程に編入する例がFUTI支援者に少数ながらありますが、そのような編入がそもそも可能かどうかは大学および研究科にも依り、たとえ可能であっても狭き門です。(3)米国のPhD課程には通常、授業料免除や奨学金支給、有給助手斡旋など手厚い支援があり、生活費は支給されます。ですから、原則的に当奨学金からの支援は不要のはずです。それでも必要な事情が例外的にある場合には、Supportの項目でその事情を詳述して下さい。「大学外から奨学金が受けられることを条件にPhD課程に入学を許可する」と言われる場合が偶にありますが、当奨学金はそういう支援は致し兼ねます。即ちPhD課程に留学される方には、原則として①奨学金は差し上げられません。②米国で学生生活を始めるための初期費用を支援させていただく場合があります。それは1回だけで2年目はありません。

C. 博士課程在学生などの研究留学

東大大学院博士課程在学中などで、半年または1年間程度、ご自身の研究テーマと関連している米国大学大学院の研究室に在籍して研究を行い、その後は東大の研究室に戻って博士号を取得するケースも応募可能です。このケースでは、東大大学院博士課程などの指導教授と米国大学の研究指導教授の間の合意と協力が欠かせません。これは「研究留学」なので、米国大学で単位を取る必要は全くありません。

なお、東大の博士課程在学中に、隣接分野を学習する目的で米大の修士課程に留学する学生もFUTIの実績で少数あります。目的が明確であれば、当奨学金はこれを嫌うものではありません。

東大の修士課程入学または終了してから、米国のPhD課程への志望が芽生える方が、FUTIの実績では少なくありません。しかしそれは上記B.に詳述のように容易ではなく、また年数の犠牲を伴います。東大の「海外研究指導委託制度」を活用するなどして留学し、年数の犠牲なく東大で博士を取得する方法があることを、C.は提示しています。

D. 東大を卒業/修了した後、就職などで就学を離れ 、または留学を含む他大学に就学した後に、米国大学に新たにまたは継続して就学する場合も、応募可能です。応募書類のエッセイに事情を詳述して下さい。事情により有利または不利に扱う場合があります。但し公平のために学業成績は東大のものを提出して下さい。東大以降の学業成績もあれば提出して下さい。推薦状は2通必要ですから、東大関係者と、以降の企業・大学関係者からの推薦状が期待されます。複数の推薦状の送り方については、FAQを参照のこと。過年度卒業者へのご支援は、過年度に東大を卒業された後、他大学で勉学を継続しておられ、或いは数年の社会生活の後に、更に留学で勉学を積みたい方を主対象として運営しています。東大を卒業されてから数年以上が経っている方や、既に社会的な地位または経済力を構築しておられる方に対しては、優先度が下がる可能性があります。なお特別に考慮すべき事情がある場合には、予めお問い合わせ下さい。

2. 次の場合は主対象ではありませんが、考慮することがあるので連絡して下さい。 (IF育成奨学金の場合は除く)

A. 米国の大学に在籍し(日本人を含め国籍は問わない)、1学期以上の期間東大に留学することを目指す学生。但し東大留学中に日本人学生の国際化指向に好影響が見込める場合。

B. その他上記 A.に準じる場合。

留学先の受入れ

1. 留学先の受入れは個々の責任で進めて頂きます。人生の突破力・行動力が試される場面だとFUTIは考えています。

2. 留学先の受入れの決定前に奨学金に応募する場合は、手続き中の留学希望先を最多の場合で第3希望まで登録して頂きます。「第3希望までのいずれかに受け入れられた場合に奨学金を支給します」とか「第1希望に受け入れられた場合に限り奨学金を支給します」といった選考をします。

3. 留学先の受入れが前提ですから、英語検定試験の成績は奨学金の応募資格としては問いませんが、留学目的の達成能力の一つとして、学業成績と同様な選考要因にはなりますので、必ず提出して頂きます。IF育英奨学金の場合は、英語成績と学業成績は就学に充分か否かの判定のために提出して頂きます。充分と判定された場合は以降の評価には用いません。

奨学金の支給

奨学金は留学期間中支給しますが、2年を越えないこととします。2年以上の留学に値するような前途有為な学生は、3年目以降は留学先など他から当然支援が得られるはずだという前提です。1年目に奨学金を支給させて頂いても、2年目を保証するものではありません。2年目は改めて応募して頂きます。1年目が高額な場合に2年目は減額になる可能性があります。財源的理由と、自活能力向上への期待があります。

奨学金の金額は、ご本人の申請金額に基づき、授業料、旅費、生活費を、学生生活に充分専念できるように必要額を査定して定めます。但しTeaching Assistant、Research Assistantの機会は、資金面もさることながらご本人の成長のために重要だとFUTIは考えています。少数名には必要額に近い全額支援の金額(但し年間$50,000以内)を支給します。他の方には(全額支援をご希望でも)部分支援(併給の制限が無い場合には、典型的には $10,000-$20,000)をご提案し、受けて頂けるかどうかお尋ねします。事情や根拠が明確であれば申請金額が大きいことが不利になることはありませんが、根拠が不充分な甘い見積もりは心証を悪くします。また必要金額と成果との関係は当然評価します。

併給

1. FUTIは他の奨学金との併給(=2つ以上の奨学金の受給)は許容しますが、報告して頂きます。しかしそれが必要経費以上にならぬように調整します。

2. 他の奨学金の規則で併給を認めないか、制限する場合が多いので注意。

3. JASSOの奨学金との併給の場合は、FUTI奨学金は原則として ①JASSO月額以内の追加奨学金、②旅費、③FUTIが直接大学に送金する納付金の範囲とします。

奨学生の選考

FUTIのScholarship委員会が、応募書類で選考し、必要に応じて面接を行います。また必要に応じて特定分野の専門家のアドバイスを得ることがあります。

選考方針としては、

1. 将来日本をはじめ広く社会に貢献し、奨学金が還元されるような能力の持ち主であること。そのためには:

2. 留学の目的が明確で、それには利己的な要因があって当然ですが、それよりも社会貢献への意思が強固で志を高く持っていること。留学の目的は、英文のエッセイに盛り込んで頂きます。

3. 留学の目的が達成できそうな学業成績・英語成績と、リーダーシップと行動力があること。

A. 学業に関しては、優やAの数、あるいは平均点も指標として重要ですが、優秀な応募者が多い中では志の高さが差別化要因になります。また取り組んでおられる専門分野や、興味分野の説明も大事です。「理解力はかなり広く高いが必ずしも個々の分野の専門家ではない委員」にどう説明し情熱を伝えられるか工夫をお願いします。

B. リーダーシップと行動力の視点では、過去・現在の部活動・ボランティア活動・企業実習・研究プロジェクト担当などの実績から評価しますので、忘れずにエッセイとCV(Curriculum Vitae、履歴書)に記載して下さい。

4. (恐らく他の奨学金よりも)推薦状を重視します。ご本人のことをよく知らない権威者がありきたりの褒め言葉を並べた推薦状は評価できません。ご本人のことをよく知る方からの辛口甘口の推薦状は信頼できます。そういう推薦状を頼める方の存在もご本人の評価要因の一つです。推薦状は2通(一部1通)ですが、それ以上あっても構いません。数は評価せず内容を評価します。複数の推薦状を送る方法についてはFAQを参照して下さい

応募書類の提出

奨学金に応募するには、2段階の書類提出が必要です。

第1段階:まず出来るだけ早めに予備応募」を提出して下さい。お名前と連絡 email、推薦状依頼先(推薦者)のご氏名と email だけです。予備応募の目的は、当方の準備と、推薦者に当方から送付先などのご案内を差し上げることです。推薦者には直ちに推薦状のご依頼をして下さるようにお願いします。推薦状は2通(但し東大国際交流課が進めるGo Global USTEP Programの場合と、当奨学金の2年目の応募の場合は1通)必要で、ご希望ならそれ以上でも結構です。予備応募に締切期限はありませんが、予備応募が遅れて推薦状のFUTI到着が第2段階の締切期限に間に合わないことがないようにお願いします。

第2段階:下記の書類(1-7)をFUTIのオンライン応募システムを使い、期限迄に提出して下さい。加えて下記8の推薦状は、同じ期限までに推薦者から直接FUTIにご送付頂く必要があります。

1. 留学受入れ先が決まっていれば米国大学名と学科・コース名を記入して下さい。まだ受入れが決まっていない場合は、留学希望先を最多の場合で第3希望まで記入して下さい。東大の留学プログラムの中で進めている場合は、東大の留学プログラム担当者、あるいは事務局を記入して下さい。

2. 総費用の見積り(授業料、居住費用、食費、航空運賃、保険などの項目別に)。

3. 他からの経済的援助(留学先からの援助、東大からの援助、他の財団からの援助、親族からの援助、ご自身の蓄え等)。

4. FUTIから必要な援助申請額。

5. 学業成績表、TOEFL/IELTS/TOEIC成績のコピー。加えて、東大のように学業成績表にGPA(成績の単位数重み平均)の自動計算が含まれていない場合には、こちらの計算表を参照して各自GPAを計算して頂くと共に、その計算表を成績表と共に添付して下さい。中長期留学のための奨学金の2年目の応募者の場合は1年目の応募資料に使った英語の標準テスト成績でもよい。

6. 英文のCV(Curriculum Vitae、履歴書)academic background, work experiences, thesis or research topics (if any), extracurricular activities, publications & reports, awards & prizes (e.g. scholarships) などを記載して下さい。FUTIでは、リーダーシップや積極性を重視します。これらをCVに表現して下さい。CVに含めて欲しい項目をお示しする目的でCVのサンプルを参照できます。しかし応募者のお好きな書式で結構です。

7. 留学で何を成し遂げたいか、英語500語程度で綴った簡単な簡潔なエッセイ。

8. 推薦状は英文、日本文いずれでも結構ですが、①推薦者の所属大学・企業などのLetter Headと、②推薦状の日付と、③推薦者のサインまたは捺印をお願いします。推薦状は2通(但し東大USTEPで留学の場合と、2年目の応募の場合は1通)必要です。期限迄にFUTIに直接ご提出下さるよう、早めにお願いして下さい。推薦者人はご本人を良く知る指導教授が最も相応しいですが、ご本人の学力や人柄や実績を良く知っている他の方でも結構です。

オンライン応募システム には「保存」機能がありませんので必要書類を全部手元に集めてから応募して下さい。

選考結果の通知

留学年の4月末までに選考結果をご通知します。

奨学生の責務

奨学生として選抜された場合には次のような責務を負って頂きます。

1. 本奨学金の奨学生に相応しい言動と実績を期待します。

2. 別途定めるように、留学中定期的に、また終了後に報告書を書いて頂きます。

3. 奨学金事業の奨学生OB/OGの会、伊藤謝恩育英財団(東京)の機関誌「With You」など、活動に協力を求められた場合には、積極的に参加し、交流を図ることを期待します。

4. FUTIおよびFUTI同窓会からの出席・発表・記述の要請に、積極的に参加し、交流を図ることを期待します。

5. 奨学生の都合または落ち度で留学を中断した場合、または中断せざるを得なくなった場合には、中断までに受取った奨学金の金額の一部または全額を返済する義務が奨学生に生じます。返済金額は事情をFUTIが判断して決定します。

FAQをご覧になった上でまだご質問がありましたらこちらの連絡フォームまでお願いします。

奨学金問い合わせフォーム