ヤングプロフェッショナルシリーズ: 打越文弥さんの 講演と懇親会開催:「日本における少子高齢化とジェンダー格差」(ニューヨーク)

プリンストン大学社会学部、博士課程在学中の打越文弥さん(東大OB)を囲むさつき会アメリカ主催の講演・懇親会が今年2月に東大友の会、NY銀杏会、FUTI Alumni Associationの共催で開催されました。体験プログラムでNYを訪問中だった東大生10名および20代から70代にわたる地元卒業生15余名が参加して、 異なる世代の意見が反映され熱気のある意見交換が行われました。

打越さんから以下のコメントを頂きました。

2月28日、FUTIの講演会で講演をさせて頂きました。講演は2つの部分に分けられました。1つは日本における男女不平等の概観について、もう1つは人口学的観点からの男女不平等の帰結に焦点を当てた私自身の研究で、結婚の減少、結婚における社会経済的な格差、配偶者の結婚パターンについてです。今回のレクチャーは、参加者が東大の学部生と卒業生で構成されていることが私にとっては非常に魅力的で、日本における男女不平等の原因についての考えを異なるバックグラウンドを持った人と共有するために、少人数のグループディスカッションを行うことにしました。

講演の前半では日本における男女不平等の概観から話題提供を始め、この話題に対して参加者の方の関心を喚起するために、東大やその他の場所で性差別を報道する新しい記事を引用しました。このアプローチは実際にうまくいったと思います。東大でも男女不平等が続いているというニュース記事をいくつか紹介したところ、ある卒業生の中には改善されたと言う方がいました。これに対して、最近の卒業生の中にはそうは思わない人もいました。個人的には、どちらの見方もある意味では正しいと思います。グラスの半分が満たされているか、半分が満たされていないかの類に近いかもしれません。講演の目的は、そこにさまざまなアイデアを明示し、それらを互いに交換することでした。今回は参加者同士のディスカッションのセッションを通じて、この目標が達成されたのではないかと願っています。多くの参加者が、自分の経験や考えに基づいて率直に意見を述べて頂いた事に、本当に感謝しています。私にとりましては特に、より広い意味でどのように私の研究を社会に貢献させていくかについて多くのことを参加者から学ばさせて頂きました。

ニューズレター第23号の記事: