田中明彦教授、国際協力機構(JICA)理事長に

一月17日(火)の政府閣僚会議後、玄葉光一郎外相は東大副学長、FUTIの理事(2009年1月より)である国際政治学教授の田中明彦氏を国際協力機構(JICA)の理事長に任命した旨を発表した。田中教授は2003年よりJICA理事長を勤めてきた緒方貞子氏の後任として、4月1日に就任する。

田中教授は東大教養学部国際関係学科を1977年に卒業、1981年にマサチューセッツ工科大学(MIT)で政治学の博士号を取得。ASEAN+3首脳会議の諮問委員会であるアジア・ビジョン・グループの日本側メンバーを務め、「安全保障と防衛力に関する懇談会」、「国際平和協力に関する諮問グループ」など種々の政府諮問委員会に携わった。The New Middle Ages: The World System in the 21st Century (国際文化会館、2002年)など、日本語、英語での多数の著作、論文がある。田中教授が最近編集した本にAn East Asian Community and the United States (ワシントンD.C.,戦略国際問題研究所出版、共同編集者、Ralph A. Cossa氏)などがある。

ITASIA(アジアにおける情報、テクノロジーおよび社会)での国際修士課程、博士課程プログラムでは、田中教授は「アジア研究入門」と「東アジアにおける国際政治」を担当してきた。

田中教授の今回の任命についてFUTI小林理事長は「大変重要な、そして国際的にもビジビリテイの高い要職に就任されますこと、心からお祝い申し上げます。田中先生がFUTIの発展にご尽力下さったことに改めて御礼申し上げます。GSP(グローバル・サマー・プログラム)や他の交換プログラムを担当する東大の国際部とFUTIとの密接な関係を築くのに貢献され、東大イェールイニシアテイブ(TYI)の委員長を設立以来務めてこられました。JICAでの新しいお仕事は、大変お忙しいでしょうから過去三年のようにFUTIの運営に携わって頂けぬとは思いますが、何らかの形で引き続きFUTI と関係を持って頂きたいと思います」と述べた。

田中教授は3月8日のFUTI 理事会に出席する予定である。


ニューズレター第4号の記事: