Yasushi Ono

【ポスト】先端エネルギー工学専攻システム電磁エネルギー講座先端エネルギーシステム学分野教授 【氏名】: 小野 靖 (おの やすし) 

【生年月日】:1959 年(昭和 34 年)6 月 25 日(64 歳) 

【性別】:男 

【国籍】:日本 

【学位】:工学博士 

【現職】:東京大学 大学院新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 教授 

【学歴】: 

1983 年 3 月 東京大学 工学部電気工学科 卒業 

1985 年 3 月 東京大学 大学院工学系研究科電子工学専攻 修士課程 修了 1989 年 3 月 東京大学 大学院工学系研究科電子工学専攻 博士課程 修了(工学博士) 

【職歴】: 

1989 年 4 月 東京大学 工学部電気工学科 助手 

1990 年 4 月 東京大学 工学部電気工学科 講師 

1993 年 4 月 東京大学 工学部電気工学科 助教授 

1999 年 4 月 東京大学 高温プラズマ研究センター 助教授 

2004 年 9 月 東京大学 大学院工学系研究科電子工学専攻 教授 

2005 年 4 月より現職 

この間、 

1987 年 5 月より 1988 年 4 月までプリンストン大学プラズマ物理研究所客員研究員 1989 年 10 月より 1990 年 1 月までメリーランド大学プラズマ科学研究所客員研究員、 2001 年 4 月より 2003 年 3 月まで文部科学省核融合科学研究所客員助教授 2014 年 4 月より 2016 年 3 月大阪大学レーザーエネルギー学研究センター客員教授 2016 年 4 月より自然科学研究機構核融合科学研究所客員教授 

2018 年 4 月より同国際連携研究センター客員教授(併任) 

(1)教育活動(2014 年 4 月 ~) 

専攻内で研究室を主宰し、7 名の博士課程、20 名の修士課程の学生を指導した。また、国内外 で計 20 名を超える学位(博士)審査を行った。新領域創成科学研究科の大学院生向けに3科目 (プラズマ応用工学、プラズマ計測法,核融合実践演習)、工学系研究科の大学院生向けに 2 科 

目(先進プラズマ理工学基礎, 大学院修士実験)、工学部の学部生向けに3科目(プラズマ理工学、 エネルギー変換工学,電気電子工学実験),教養学部の学部生向けに2科目(エネルギー環境論, 核融合実験基礎講座),プリンストン大・東大サマースクール向けに2科目の講義を行っている。 1-1 担当講義科目リスト(機関 部局名) 

プラズマ応用工学,プラズマ計測法,核融合実践演習(新領域創成科学研究科) 先進プラズマ理工学基礎,大学院修士実験(工学系研究科) 

プラズマ理工学,エネルギー変換工学,電気電子工学実験(工学部) 

エネルギー環境論,核融合実践基礎講座(教養学部前期課程) 

Plasma Physics, Plasma Experiment(プリンストン東大サマースクール) 

1-2 専攻指導学生数 (修士課程 博士課程) 

修士課程15名,博士課程4名(先端エネルギー工学専攻) 

1-3 専攻外指導学生数(修士課程 博士課程) 

修士課程5名,博士課程3名(電気系工学専攻) 

1-4 研究指導をした学位取得学生数(修士課程 博士課程) 

修士課程19名,博士課程7名 

1-5 学位審査をした学生数(修士課程 博士課程) 

修士課程43名,博士課程24名

(2)研究活動 

・主な研究テーマ紹介と内容の概要説明 

(1) 磁気リコネクション室内実験 

トーラスプラズマの軸対称合体を用いたリコネクション室内実験では,従来に比べて一桁高いレ イノルズ数領域で 2014 年以降もリコネクションの多くの謎:高速リコネクション機構としての 電流シート異常抵抗,非定常リコネクション,プラズモイド放出やリコネクション加熱としての イオンのアウトフロー加熱加熱と電子のX点加熱等多くの未解明の物理を明らかにした。本人や 協力研究者の多数の招待講演・論文と共に合体型リコネクション実験は 2015 年時点,世界で 10 を越えるなど大きな波及効果を生み,2014 年度まで先端研究拠点事業代表,それ以降も自然科 学研究機構の国際連携研究センターを通じた国際 COE の分野代表をつとめている。 

(2) トカマク合体を用いた大出力プラズマ加熱 

トカマク合体・リコネクションのイオンアウトフロー加熱を用いて大出力のイオン直接加熱を行 う手法を東京大学で 2015 年開発した。東京大学 TS-3 実験と MAST 日英協力合体実験でイオン温 度 1000 万度まで加熱スケーリング則を実証し,NBI 追加熱を用いずにアルファ加熱をスタート できる可能性を示した。本人や協力研究者の多数の招待講演・招待論文,新聞発表と共に類似装 置も世界で 3 つに増え,2018 年合体加熱により核融合反応スタートを狙った核融合ベンチャー 企業: Tokamak Energy 社の ST-40 高磁場合体実験装置の建設に協力し,2018-2019 年テスト運転 では 2 千万度を得ている。 

(3) 異極性スフェロマック合体を用いた磁場反転配位配位(FRC)の低速生成 互いに逆向きのトロイダル磁場を有するスフェロマック 2 個を低速生成・合体して FRC を生成す る手法を初めて提案・実証した。従来のテータピンチ生成に比べて生成効率が数倍優れているこ とから, 2015 年時点では既に FRC 生成の多数派に成長した。合体プラズマの FRC への運動論的 緩和も自己組織化の観点から注目され,本人や協力研究者の招待講演・論文と共に外部にも多く の理論研究を生み,米国を中心に多くの後続実験を生んだ。最近では 2016 年核融合ベンチャー 企業: TriAlpha 社の合体や 2018 年 Helicity Space 社の新実験に生かされている。 

(4) FRC を用いた超高ベータ球状トカマクの生成と維持 

FRC に後からトロイダル磁場を印加する手法でベータ値が 50%に達する超高ベータ球状トカマク を生成し,絶対極小磁場配位を有する(バルーニング不安定に対する)第 2 安定トカマクの生成 とその優れた安定性を実験的に実証し,本人や協力研究者の招待講演を生んだ。 

(5) ドップラートモグラフィーを用いた 2 次元イオン温度・流速計測 視線方向に積分して観測されるプラズマのライン光のドップラー広がりとシフトを多方向から計 測して,波長毎にベクトル逆問題をベクトルトモグラフィーによって解き,局所的なイオン温度 と速度を再構成する計測をはじめて確立した。ベクトルトモグラフィー再構成理論から実証実験 まで始めて確立し,本人や協力研究者の招待講演,解説や学生受賞を生んだ。 

(6) 実験・観測・理論を融合したリコネクション・自己組織化研究 

合体型リコネクション実験により,実験・観測・理論の比較が可能となり,3者を融合した太陽 や磁気圏模擬実験,コロナ物理模擬実験に発展した。3者を融合した組織は本人が代表となり, 2000 年以来,日米科学技術協力事業として国際会議 Magnetic Reconnection in Space and Laboratory Plasmas を日本側代表としてほぼ毎年開催し,さらに 2014 年以降は自然科学研究機 構の国際分野連携プログラムの設立につながり,日本側分野代表をつとめている。 

(7) 粒子シミュレーションを用いたリコネクション加熱現象の開発 

実験と理論・シミュレーションの融合が進む中で,効率の高いトカマク合体・リコネクション加 熱の解明を進め,実験に対応する境界条件を持つ粒子シミュレーションを実現することにより, リコネクションのイオン加熱や電子加熱のメカニズム解明に成果をあげ,Editor’s pick とな った論文をはじめ,本人や協力研究者の多くの招待講演を生んだ。