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FUTIは奨学金事業として東大と米国各大学との間の双方向の夏季短期留学と、主に東大(学部生・大学院生・卒業生、一部東大以外の日本の大学)から米大への1学期以上の中長期留学を支援する奨学金の支給を行っています。

短期留学

2026年夏季短期留学への応募者総数は64名(米大から東大が57名、東大から米大が7名)で最終的に10名(米大から東大が8名、東大から米大が2名)に奨学金を支給します。今年特に応募が多かったのが昨年同様、米大生が東大理学系研究室でインターンを経験するUTRIPへの応募43名でした。特に今年は名門校から優秀な学生が多数応募してきましたが、このプログラムは大変競争率が高く、FUTI応募者の中でUTRIPに合格したのは2名(1名はカリフォルニア大学海外留学プログラム=UCEAP)でした。工学系研究室でのインターンプログラム(ESEP)にはUCEAPの学生3名が合格しました。東大のGUC(Global Unit Course)には2名が合格しFUTI奨学金を得て短期留学します。

今年の米大から東大への短期留学の特徴は、FUTIで採用されたにも拘らず東大で不合格になった学生が多かった(UTRIPでFUTI採択5名の内3名、GUCでFUTI採択4名の内2名が不合格)ことで、東大夏季プログラムに世界中から応募者が増え競争が激化していると思われます。

東大から米大への夏季短期留学は2名(学部学生1名、博士課程1名)が採択されました。

中長期留学

1学期以上留学する中長期奨学金には39名の応募があり13名が採択されました。今年は初めて米大から東大大学院とのダブルディグリーを目指す学生が応募し、FUTIは採択しましたが残念ながら東大で不採択となり、今年の中長期留学は全て東大から米大への留学となりました。13名の内訳は(採択者数/応募者数)、(1)東大の協定校への交換留学など在学中の留学が6名/18名、(2)東大を卒業して米大の学位取得を目指す留学が2名/2名、(3)東大を卒業し就職または海外留学を経験した後、改めて米大の学位取得を目指すケースが2名/11名、(4)東大博士課程からの留学が2名/6名、(5)昨年度の奨学生で継続が1名/1名でした。

上記(1)では東大がUSTEPという枠組みで交換留学提携をしている大学(世界で100校近く、米大では9校)への応募がこのカテゴリーの7割を占め、採択者6名の内4名がこのUSTEP交換留学です。東大の学費を払えば米大の学費は免除されるUSTEPプログラムは、あらかじめ東大で学内選考を行い、合格すれば米大での受入れはほぼ問題ないため学生にとって魅力的な制度です。これまでUSTEPプログラムは東大生のみで、2025年度に初めて米大生の東大交換留学への奨学金支給を試行しましたが、今年は米大生の応募はゼロでした。上記(3)は最近日本でも海外留学を支援する奨学金が増えていますが、過去に大学・大学院を卒業して改めて海外留学を目指す人への支援は珍しいため、今年も質・量ともに激戦となりました。(4)では最近応募数、質とも低下傾向がみられましたが、今年は大変優秀な博士課程の学生が応募してきました。その結果、昨年発足しました博士課程者対象の「小林久志記念奨学金」に相応しい2名を採択することができました。

今年は米政権の外国人受け入れ政策の転換、米大への政治的圧力の影響から米留学を敬遠する傾向があるのではないかと危惧しておりましたが、FUTI奨学金への応募者数をみる限り、昨年をやや上回る結果となりました。ただ、今年は米大の博士課程学生の受け入れ人数が昨年からかなり減少したという情報もあります。来年以降、どのような影響がでてくるのか予断を許さない状況ではあります。

このような状況ですが、FUTIは頂いたご寄付を最大限に活用し、奨学金支給を通して、グローバルなリーダーを支援・育成する事業に今後とも真摯に取り組んでまいる所存でございます。

桜井信子、奨学金委員会委員長