「次世代がん治療法の開発:タンパク質デザインの役割」
タンパク質デザイン分野で国際的に著名な研究者でおられる小出教授には上記のテーマでお話いただきます。 本年のノーベル医学賞と化学賞に直接関連のある非常にタイムリーなテーマであるため、 質疑応答の時間も十分に取ってございます。
アブストラクト
一生のうちでがんを発症する人は人口の4割に達すると言われています。がん治療の成功率はまだまだ低く、さらなる治療法の開発は非常に重要な課題です。近年特に発展が目覚ましいのが、バイオロジクスと統合的に呼ばれるタイプの治療薬です。バイオロジクス製薬は、標的の分子に選択的かつ効果的に結合するというタンパク質の特性を有効に利用するもので、抗乳ガン薬のHerceptinや現在特に話題のチェックポイント阻害剤Opdivoが、成功例として挙げられます。これらの革新的な治療薬は、がん細胞の分子レベルでの解析、がん細胞と免疫系との関係の解明、そして高度な機能を持ったタンパク質を迅速にデザインする技術の総合的な進展によってもたらされました。 本講演では、最新のがん治療薬のメカニズムと次世代がん治療法の開発にむけての研究を紹介し、今後の課題について皆さんと話し合いたいと思います。
<記>
日時:2018年11月16日 [金曜日]
午後5時45分~8時 [5時45分時受付開始、6時15分―8時:講演及びQ&A ]
会場:Tiger Pacific Capital, 101 Park Avenue, 48th Fl, New York, NY 10178 [at North East corner of Park Avenue and 40th Street]
(*当日は写真付きのIDを必ずご持参下さい。)
言語:日本語
会費:$20 (ドリンクとアペタイザー)
申し込み:11月9日 (金)必着 (先着順です。定員に達した場合は締切日前に打ち切らせていただきますのでご了承ください。)
写真:会場で撮らせていただく写真は東大友の会関係の出版物または、Websiteに掲載することがありますのでご了承ください。ご了承いただけない方は事前にお申し出ください。
主催:さつき会アメリカ
共催:東大友の会
略歴 / 業績
1986 東京大学農学部農芸化学科卒業
1991 東京大学大学院農学系研究科農芸化学科専攻修了(農学博士)
1991 The Scripps Research Institute (California). Human Frontier Science Program Postdoctoral Scholar
1995 University of Rochester School of Medicine and Dentistry. Assistant Professor of Biochemistry and Biophysics
2001 同上. Associate Professor of Biochemistry and Biophysics (tenured)
2002 University of Chicago. Associate Professor of Biochemistry and Molecular Biology
2010 同上. Professor of Biochemistry and Molecular Biology; Member, University of Chicago Comprehensive Cancer Center
2011-16 Scientific Director, the Chicago Biomedical Consortium (an organization for promoting biomedical science in Chicago through inter-institutional collaboration)
2016 New York University School of Medicine, Professor of Biochemistry and Molecular Pharmacology; Director of Cancer Biologics, Perlmutter Cancer Center at NYU Langone Health
Elected Fellow, American Association for the Advancement of Science
Editorial Board Member, Journal of Molecular Biology, Protein Engineering, Design and Selection