Summer at Harvard

by Kenji Takahashi

はじめに

2024年の6月から7月にわたって、Friends of UTokyo, Inc.様、およびGLP-GEfIL様の支援のもと、ハーバードサマースクールにて中国政治の授業を受講する機会をいただきました。本レポートでは、サマースクールでの授業・居住環境・課外活動などについてご報告いたします。

動機

私がハーバードサマースクールに参加すること、および中国政治について学ぶことに決めた背景には、「中国共産党の政治指針について、日本以外の視点から学びたい」「コンフォートゾーンから抜け出して自らを鍛えたい」という2つの思いがありました。日本の大学で中国政治史を学ぶ中で、自らの視点に偏りがあること、大学生活に慣れる中で緊張感がなくなっていることに危機感を覚え、それらを解決すべくサマースクールに応募しました。

授業

私が受講したのは David Rezvani教授による “Power and Politics of Greater China”の授業。中国の対外・対内政治のポリシーの変遷について、予習として課された論文の理解、クラス内での発展的な議論を通じて学びを深めるというものでした。学生9人教員1人という小所帯ながら、様々なバックグラウンドを持つ学生が集まっており、中国の経済成長モデルや外交姿勢、社会信用システムに至るまで幅広いトピックについて活発な議論が繰り広げられていました。特に印象的だったのが、台湾併合についての議論。台湾人のfundamental rights として民主主義は守られるべきだという主張に対し、中国人の学生が「なぜ国際社会は中国の国内政治に介入するのか」という疑問を投げかける場面があり、視点の違いを肌で感じるとともに、国際的なクラスルームで学ぶ醍醐味を強く実感しました。

課題

一学期分の学習内容を3週間に落とし込んだカリキュラであるだけに、毎日課される論文通読のほか、Final Paperを含む定期的なアサインメント、中間考査に期末考査と、常に何かしらの締切に追われているような毎日でした。友人たちと自習室に篭ったり、共同でまとめノートを作ってテストを乗り越えたりしたことは、今振り返ってみると良い思い出です。

居住環境

私が割り当てられた部屋はClaverly Hallという130年以上の歴史を持つ寮の一人部屋でした。内装は2019年にリノベートされており、とても綺麗で快適な空間になっておりました。 食事は寮から徒歩8分ほどの場所にあるAnnenberg Hallという場所でビュッフェスタイルで提供されており、期間中食事に困ることは全くありませんでした。課外活動

三食お世話になった食堂

勉強の合間を縫って、友人たちと独立記念日に花火を見に行ったほか、ボストン市内を観光したり、みんなで隣の州に足を伸ばして遊園地に行ったりしました。

ボストン美術館

最後に

この度のサマースクールは、学習面その他において見聞を広め、さらに自らの現時点での実力を測ることができる素晴らしい経験となりました。このような貴重な経験をさせてくださったFriends of UTokyo, Inc. の皆様、GLP-GEfILの皆様方に、改めて心より感謝申し上げます。

クラスの集合写真